小さく始めるから成功できる!小規模の個人飲食店がとるべき戦略三選

「これから飲食店を独立開業したいけど、うまくいくか心配。」

期待に胸を膨らませる一方で、不安を感じていませんか?

好立地の物件は、大手や資金力のある人が先に選んでしまい、個人はそのあとに出てくる物件を限られた資金の中で選び出店する事になります。

前提として、個人は不利な状況からスタートとなるのは仕方がない事です。

たかし
たかし

僕は19歳で料理の世界に入り、25席の小さな居酒屋を開業して18年目です。

はな
はな

開業から1年で約半分が閉店する飲食業界で、よくがんばってるよね。

地域密着型で少しずつお客様に信頼を得て、現在も安定した経営を続けています。

大箱のチェーン店や、駅近好等立地に出店できる資金力が無くても、個人店舗ならではの戦い方をすれば堅実に利益を積み上げる事はできます。

この記事で伝えたいこと
  • 小規模の低コストで始める。
  • 変化に即対応する。
  • 最大の商品を自分にする。

教科書通りではない現場経験から学んだ、小さな個人店ならではの戦略を紹介します。

小規模だからこそ小さく始める低コスト開業

個人で飲食店を始めるなら、最初から大きく構える必要はありません。  

小さく始めて利益が出てから拡充していく事は、個人店が長く続くための基本戦略です。

開業前の時期は、夢が現実になっていくワクワク感から判断が甘くなりがち。  

「せっかくなら理想を詰め込みたい」と内装や設備にお金をかけすぎて、  肝心の運転資金が足りなくなるケースが多いです。

無理な初期投資を避ける “身の丈にあった開業”が成功の第一歩

最初から豪華な設備や大規模な店舗を構える必要はありません。  

オープン時は最低限の投資で十分です。

私も開業当初、設計担当の方に「照明はこだわった方がいい。」と勧められ必要以上の装飾やライトを増やしてしまいました。  

ところがオープンしてすぐに「この照明いらなかった」と後悔。  

たかし
たかし

かなりの数を取り外して、余計な電気代、交換コストで10万近くの損失だったよ。

はな
はな

業務用の器具って一つの単価が高いんだよね。

同じように、使わない調理器具や内装工事がいくつもありました。  

なくても困らないものは思い切って削る。

そうすることで、コストも動線もシンプルになって運転資金に余裕が生まれます。

居抜き物件を活用するなどして、できるだけ初期投資は抑えること。

資金の余裕は心の余裕にもつながり、結果として開業後の判断ミスを防ぎます。  

身の丈に合った開業は、はじめに取り組める成功への第一歩です。

仕入れは業者任せにせず、複数ルートで柔軟にする

仕入れをすべて業者に頼ることは良くありません。

大手チェーンは一括仕入れで単価を下げる事ができますが、個人店ではそうはいきません。

ですが、 個人店は自由に買い方を変えられという大きな強みがあります。

業者からの仕入れは安定した商品を配達してくれて便利ですが、最低ロットや送料の条件があって必要以上の在庫を抱えてしまうことも。  

はな
はな

ネットで「あと1000円買えば送料無料だ!」と余分に買ってしまうのと同じだね。

たかし
たかし

在庫管理が難しくなって廃棄が増えて、逆にコスト増の原因になるよ。

私も最初は業者中心でしたが、  今では地元商店・業務スーパー・ネット通販を併用しています。  

  • 値段。
  • 品質。
  • 利便性。

これらを比較して最適なものを選ぶだけで、  年間の仕入れコストを大幅に削減できました。

さらに、仕入れや光熱費の支払いを一つのクレジットカードにまとめることで、  資金管理がシンプルになり、ポイント還元で実質的なコスト削減にもなります。

地元商店との関係ができると

  • 業務用価格で安く販売してくれる。
  • おまけや、良い商品を優先してくれる。
  • お客様を紹介してくれる。

など、メリットはたくさんあります。  

複数の仕入れ先を持ち、コスト・品質・信頼のバランスを取る。

これは個人店舗ならではの仕入れ方法です。

無駄な人件費をかけず、自分でできることは自分でやる

個人店舗の強みはオーナー自身が現場を動かせることで、開業初期は必要最低限の人員で回すことが理想です。

大手チェーンのように、最初から多くのスタッフを抱えると人件費が経営を圧迫します。  

一方で、個人店ならオーナーが自ら現場に立つことで

  • 人件費を抑えられる。
  • 現場の動きを肌で感じられる。
  • お客様との関係が築きやすい。

という大きなメリットがあります。

開店直後はお客様が殺到して混乱するかも知れませんが、そこはあらかじめルールを作る事と、人数制限をする事で対策します。

たかし
たかし

一時の売り上げより、これから続く店の価値を高める事を優先するんだよ。

店は今日1日で終わりではありません、まずは目の前のお客様に満足してもらう事。

そこから、人員を増やすのか、仕組みで解決できるのかを考え店を育てていきます。

はな
はな

たかしも25席の店をバイトの人と二人ではじめたんだよね。

はじめは、人件費を固定費ではなく変動費として考えるくらいでいいです。  

この考え方ひとつで、経営の安定感はぐっと高まります。

小さく低コストで初めてから拡充していく

  • 初期投資は最小限に、身の丈でスタートする。
  • 業者と商店を使い分け、仕入れコストを最適化する。
  • 人件費は変動費化し、オーナーが現場に立つ。

これらはどれも、特別なノウハウではありません。  

しかし、小さな判断の積み重ねが大きな利益となります。

個人店の強みは「自由度」で、最初から完璧を目指すより、小さく始めて軌道に乗ってから拡充する。

それが、長く続くお店をつくる最も現実的な戦略です。

個人店ならではの機動力で勝負する

個人飲食店の強みには、変化に即対応できるスピード感があります。

メニューも仕込みも、現場判断でその日に変えられる柔軟さも大手チェーン店にはない個人店の強みになります。

来店予測に合わせてメニューを変更する

その日の状況を見て、メニューや仕込み量を柔軟に調整する事は、商品ロスを減らし利益を守るための重要な経営判断です。

大手チェーンでは、メニュー変更や仕入れ調整に制限があり急な対応は難しいです。

たかし
たかし

上場企業の会社にいた時は、業者さんによっては二日前発注もあるから変更がきかないんだよ。

しかし、個人店なら急な天候の変化、当日予約状況を見てすぐ動けます。

  • 急な寒さには温かいメニューを増やす。
  • 当日団体予約には即席メニューで食材を使い切る
  • 特売で仕入れができればお得な限定メニューを考案する。
はな
はな

急なキャンセルで食材が余らないように、すぐに日替わりメニューでだせるよね。

私の店でも即興で出した限定料理が人気になり、今では人気の定番メニューになった商品がいくつもあります。

現場で即決できる自由さは、個人店の武器です。

現場でのお客様の反応を“即日営業”に活かす

個人店の強みは、お客様の反応をリアルタイムで感じ取りすぐに営業へ反映できること。

SNSのデータよりも、実際の店内で見える「生の反応」が一番のヒントです。

  • 最近で出数の悪いメニューを入れ替える。
  • 暑そうな人、寒そうな人を見かけたらすぐに対応する。
  • お子さん連れのテーブルでは辛い物を外すか聞く。

こうした小さな観察と改善を積み重ねることで”昨日より今日、今日より明日”と確実に店が成長していいきます。

もちろん、なんでも取り入れるのではなく自分の店にとって、メリットがあるかは判断が必要です。

お客様の反応を見逃さず、最速で応える姿勢が信頼とリピートを生むことつながります。

競合店の動きをリサーチしてすぐ実行できる柔軟さを持つ

競合店の新メニューやサービス内容を日頃から調査し、自分の店に落とし込む事は重要です。

いいアイデアを取り入れ、すぐ実行きるのが個人店の強みです。  

はな
はな

どんな店でも、いい所を3つ見つけて帰る習慣をつけるといいうよ。

たとえば訪れた店で、同じ料理でも

  • メニューの書き方。
  • 盛り付け。
  • 提供方法。

など、参考になる事は非常に多いです。

たかし
たかし

スタッフ通しが笑顔で連携取ってる姿を見て、気持ちがいいなって感じたとかもね。

 思いついたらすぐ実行できるスピード感が差別化を生みます。

大手のように承認ルートがない分、  発想から実行までの速さがそのままチャンスになります。  

スピード感ある経営判断が個人店最大の差別化

個人店の強みはスピード・柔軟性・現場判断の3つ。  

売上予測で即メニューを変える  

現場での反応を翌日の営業に活かす  

競合の動向を参考に、すぐ実行する  

失敗を恐れず、”すぐにやってみるの精神”が大切です。

個人店だからこそ一番の商品を「人間力」にする

どんなに立地が良く、料理が美味しくても最後にお客様の心を動かすのは人です。

日常的に飲食業界は人材不足のため、大手チェーンではITを使ったサービスを全面的に活用して、来店案内から注文、料理提供、お会計、退店まで誰とも接しないで食事ができます

お客様のスマホを利用したモバイルオーダーで、業務の効率化をはかる店も多くなりました。

個人店はこの”利便性”の真逆の接客で勝負します。

あえて手間のかかる事をすることで、他の競合店舗との差別化が生まれます。

この人間力は、個人店が持つ最大の武器だと思っています。  

凡事徹底 — 当たり前をあたりまえに続ける

飲食店の成功に必要なのは、特別なアイデアよりも基本を徹底する継続力です。    

簡単に思えて実はこれが一番むずかしい事で、最初の頃はできていても慣れるにつれ少しずつおろそかになってくるものです。

  • お客様の方を見て笑顔で接客する。
  • 料理・ドリンクの提供時間が適正。
  • 身だしなみは清潔感がある。
  • 店内・店外の清掃がきちんとされてる。
はな
はな

店に入った瞬間に笑顔で迎えられるだけで、いいお店だな!って思うよね。

たかし
たかし

”繁盛店病”なんていって、忙しくなるにつれお客様をないがしろにする店が多いんだ。

一見地味なことでもコツコツ続けることで、信頼は確実に積み重なりまた来たいたいと思ってもらえます。  

凡事徹底できるかどうかが、続けていける店と消えていく店との差と言ってもいいです。

お客様を気持ちになって接客をする

常連さんの名前や好みを覚え、さりげなく合わせた対応をする事ができるのはマニュアルのない個人店だからこその強みです。  

「あっ〇〇さん!どうも、いらっしゃいませ!」

「いつもの席でいいですか?」

「前に品切れだった日本酒入ってますよ!」

こんな事が言えれば、グッと距離は縮まります。

はな
はな

嫌いな食材が入ってたら「別でお持ちしますか?」なんて一言もいいよね。

もちろん、常連さん以外にも

「寒くなってきたんで、こちらのブランケット使って下さい!」

「この限定メニューあと1個なんでお早めにどうぞ!」

「お手洗い入られてるんで、空いたらお呼びしますね!」

などの一言があるだけでも、お店への印象はかなり変わります。

たかし
たかし

呼ばれる前に気づく、落とした箸の代わりをすぐ持ってくとかも大事。

小さな気づきや会話一つが、この店は自分を大切にしてくれているいう安心感を生みます。  

心の距離を縮めるおもてなしは、どんな広告よりも即効性のある販売促進です。

「あなたの店じゃなきゃダメ」と思われる理由になる

競合店が多い今、料理の味や価格だけで選ばれる時代ではありません。  

大切なのは、この店にしかない魅力をお客様に感じてもらうこと。  

そのためには、自分の信念や情熱をしっかり言葉と行動で伝えることです。  

はな
はな

つい行きたくなる店って、料理も値段もそうだけど一番は居心地なんだよね。

一流の店で修行した料理人がいても、高級レストランで接客をしていたサービスマンがいても関係ありません。

目の前のお客様のことを考え、満足してもらおうという気持ちが無ければ店は成立しません。

たとえ、どんなに高い食材、高価なお酒よりも

”最高のタイミングで出された、一杯の水”の方がはるかに価値があると思います。

たかし
たかし

僕もすごい才能なんてないけど、不器用ながら必死にやってる姿を評価してくれたんだと思うよ。

個人店の価値は”あなたの人間力”です、あなたがいる事がその店の価値

この価値さえあれば、店が失敗することはまずありません。

小さな店は、“人間力”があれば勝てる

人間力で勝てる店には、派手な宣伝も過剰な投資もいりません。  

凡事を徹底し、お客様を理解し信念をもって接する。  

その積み重ねが、「あなたの店じゃなきゃダメ」という信頼を生みます。  

料理の記憶は薄れても、人との思いでは記憶に残るように、個人店は人間力で勝負するべきです。

まとめ—小さく始めて個人店ならではの戦略で勝つ

飲食店経営において、数字の管理やマーケティングの知識は欠かせません。

しかし、それだけではお客様の心を動かすことできないし、個人的には二の次だと思っています。

はな
はな

技術や情報なんてSNSにいくらでも見れる時代だもんね。

たかし
たかし

僕の経験から個人店は”人間力”さえあれば、負ける事はないよ。

個人店の強みは何と言っても人間力です。

ものすごい個性があるとか、容姿がいいとかの話ではなく、

  • いつでも明るく笑顔で接してくれる。
  • 当たり前の事をあたりまえに継続する。
  • 不器用でも、もてなそうとする気持ちが伝わる。

ここが徹底できていれば商品や立地に不利があったとしても、いくらでも挽回できます。

派手な広告や設備投資よりも、日々の誠実な営業は他にはない最大の武器です。

個人店が勝負できる戦い方

小さく始めて無理をしない。
初期投資を抑えて資金に余裕を持てば、経営判断にも心の余裕が生まれる。
資金の余裕=心の余裕で、冷静な判断ができることが成功への第一歩。

現場での即決力を持つ。
天気や曜日、客層の変化に合わせてメニューや仕込みを柔軟に変える。
個人店はスピード感が強み、ロスを防ぎ利益を守る力になります。

お客様との信頼関係を築く。
名前や好みを覚え、会話を重ねて心の距離を縮めることで、
”この店に来たい”と思ってもらえる存在になれます。

小さく始める勇気、変化に対応する柔軟さ、人とのつながりを大切にする誠実さ。

この3つを徹底できれば、きっと大丈夫です。

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