飲食業は人間関係がつらい!理不尽な上司とクレームの向き合い方と対処法

飲食業で働いていると、理不尽な指示や、ピーク中に起きる意見の相違、お客様からのクレームなど仕事内容よりも人間関係で退職するケースが多いです。

自分が我慢すれば丸く収まると言い聞かせ、気づけば”他人に合わせる作業”に疲弊していませんか?

はな
はな

飲食業には、ストレスを生みやすい構造的な問題があるよね。

こんな環境では、感情のすれ違いや理不尽な要求が発生しやすいです。

・閉鎖的な労働環境。
・職人気質な上下関係。
・お客様第一主義の文化。

たかし
たかし

自分だけの努力で解決できない場合がほとんどだよ。

私は19歳から飲食業の世界に入り、居酒屋を独立開業して18年目になります。

これまでたくさんの、理不尽な指示や要求に打ちのめされた事もありましたが、なんとか乗り越えてきました。

無理に続け、すべてを我慢する必要はなく、自分の受け止め方と立ち回りを変えることができれば、職場でのストレスは確実に減らせます。

この記事を読んでわかること

・飲食業で人間関係に悩みやすい構造的な理由
・現場でよくあるトラブルとその対処法
・ストレスを軽減する3つの具体的な行動ステップ

なぜ飲食業は人間関係で悩みやすいのか

引用元:Freeasy(フリージー)「仕事のストレスに関する調査」(2024年)

飲食業では、仕事内容そのものよりも「人間関係」が原因で辞めてしまう人多いです。

閉鎖された空間・限られた人数・変則なシフト制という環境に合わせて、縦社会文化が根強く残っています。

特に、影響力のある上司やベテランスタッフが現場の“空気”を作ってしまい、良くも悪くも”空気”が一瞬で変わり、小規模な店舗ほど逃げ場がなく、人間関係の影響が大きくなる。

ここでは、飲食業ならではの構造的な人間関係の課題と、代表的な悩みのパターンを整理して解説します。

少人数制で特定の人に現場の空気を左右されやすい

飲食店は少人数で回す現場が多いです。
ひとりの存在感が非常に大きく、たった一人のスタッフの機嫌や態度で、現場全体の空気がガラリと変わります。

・キッチンとホールの連携が取れていない。
・社員とアルバイトの仲が悪い。
・不公平なシフトが組まれている。

はな
はな

社員よりも歴の長いパートさんいたりすると、揉めたりする印象。

たかし
たかし

店長と料理長の仲が悪い店は、スタッフが一番苦労するよ。

こう言った環境では、チームワークが機能していない場合が多く、個人種目みたいな状態で、店舗運営では当たり前の、助け合い文化が欠落してます。

・ミスした人を責める風潮。
・張りつめた空気。
・他の人に仕事を頼みずらい。


職場の空気が圧迫されているような店では、仕事へのモチベーションは上がりようがありません。
特に小規模な店舗では逃げ場がないため、日常的にストレスを感じることなります。

上司や先輩ごとに指示が違う

現場のトップが明確でない、もしくは人によって言うことが違う、これは飲食店あるあるです。

はな
はな

プロ意識の高い人ほど、変なこだわりがあって効率的じゃないんだよね。

たかし
たかし

自分の評価を上げたくて、わざと違う事を言う先輩もいたよ。

・上司との関係が悪い。
・能力評価が無く、年功序列制。
・指示が統一されず、板挟みになる。

同じ業務でも人によって、やり方や優先順位が違う現場スタッフは毎回対応に悩むことになります
小さなストレスが積み重なることで、仕事への熱意が薄れることになります。

同期・後輩との温度差が生まれやすい

現場ではシフト・ポジションが同じ人との関係が中心になります。
当然、一緒にいる時間が長い人、短い人で情報共有の差や信頼関係の深さも変わる。

能力的に、初めからできる人もいれば、時間のかかる人もいます。
他人と比べられるプレッシャーで、スタッフ同士の関係性が悪く場合もあるので注意。

たかし
たかし

僕も覚えが悪い方だったから、同期と比べられて悔しい思いしたよ。

普段から接していないと、切り取った時間での評価になりがちです。
これでは同期や後輩との温度差・距離感が生まれやすく、ちょっとしたすれ違いがトラブルにつながるります。

はな
はな

あまり関りのない先輩から注意されると、いつもよりへこむよ。

特に新人や中途スタッフは、既に出来上がってる輪に入りづらいので、既存スタッフから受け入れる体制ができていることが重要。

営業中に起こる人間関係の衝突

飲食店では、ピークタイムが最もトラブルが起きやすい時間帯。

忙しさと責任感で余裕がなくなり、普段なら気にならない一言や小さなミスでも衝突の火種になります。
しかし、これは避けられないものではなく、現場の仕組みと意識で対処することはできます。

戦場のような空気感で対応が荒くなる

ランチ・ディナーなど、ピークタイムの現場はまさに戦場です。
止まらないオーダーにキッチンは料理を作り続け、ホールはドリンクオーダーにお客様の対応に追われる。

はな
はな

聞き間違いや、伝達し忘れも起こりやすいよね。

時間との戦いの中、余裕がなくなり、つい声が荒くなったり冷たい態度になります。
一つの連携ミスで、予期せぬトラブルに発展して現場を混乱させることも。

ここで重要なのは、各ポジションの役割をしっかり把握し、守る。

たかし
たかし

なんでも一人でやろうとする人がいると困るんだよ。

まずは自分の仕事を確実にこなす、無理そうならいち早く伝えてフォローしてもらう、逆にヘルプに入ること。

ピーク前後に短いミーティングを入れて、コミュニケーションの機会を増やすことが有効です。
なんの準備もなく現場に立つのではなく、お互いの仕事内容を共有しておくことが大切。

衝突は責任感の表れ、アフターフォローを徹底する

ピーク中の言い合いや衝突は、決して悪意だけではなく、”役割を果たしたい”という責任感の表れでもあります。

はな
はな

ついつい、言わなくてもいい事まで言っちゃうんだよね。

その場の怒りや感情に引きずられるのではなく、一息ついた段階でアフターフォローができるかで、その後の関係性を左右します。

たかし
たかし

上の立場になるほど、フォローの大切さを痛感するよ。

・今日の営業内容を振り返る時間をとる。
・お互いの役割、ミスの原因を冷静に共有する。
・店全体の方向性を再確認する。

人員配置が適正だったかも重要なポイントで、特定の人に仕事が集中していないか確認する。
シフト・ポジション管理は店を運営するにあたって最重要事項です。

理不尽なクレーム対応に疲弊する

飲食店で働く人の多くが一度はぶつかる壁、それが理不尽なクレーム対応です。

こちらに非がないケースでも、”お客様は神様”という考え方が根強く残っている飲食業界でスタッフ側の負担は大きいです。

特に、クレームの原因がお客様の勘違いや理解不足だった場合でも、現場スタッフが矢面に立たされることでのストレスは無視できません。

「お客様は神様」の文化が根強く残る

引用元: 株式会社シンクロ・フード「カスハラに関する調査」

飲食店には、自己主張が強いお客様や、少しの誤解でも強く言ってくる方が一定数います。

・店が側に非はなく、お客様の勘違いや理解不足。
・すぐに謝罪を要求する風潮。
・他のお客様より、自分が優先されたい。

こうした場面で最もつらいのは、自分の非ではないことに対して頭を下げる無力感です。

”お客様は神様”という古い価値観がまだ根強く残る現場では、理不尽な要求を受け入れる風潮があり、若いスタッフやアルバイトが板挟みになることも多いです。

さらに、店長や上司が責任を取ってくれないケースもあり、現場の最前線で対応するスタッフほど、心が削られやすい環境にあります。

「犯人探し」をする職場環境に疲弊する

本来、クレームはチームとして改善するべき問題です。
起きてしまった事は仕方がないので、原因を明確にしてスタッフ全員で共有することが重要

次回以降に同じ理由でクレームが起きないよう解決策を出し合う事が先決ですが一部の現場では、

・誰が悪いのか?
・誰が責任なのか?

と犯人探しに注力する人が出てきます。

はな
はな

自分の身を守りたいだけの人いるからさ。

自分の評価が下がるから責任を逃れたい、自己評価が高く、間違いを認めないなど、ミスが絶対ゆるさない職場では責任のなすりあいが起こります。

本来なら店長・責任者が前に立ち、チーム全体で対処するべきところを、現場任せにされるとスタッフはやる気を失います。

たかし
たかし

ミスを受け入れて、次に生かしていく環境が大事だよ。

こうした環境では信頼関係も崩れ、伝えなければいけない情報までもが伝達されずに、行きつく先はチームの崩壊です。

飲食業の現場でストレスを減らす3つの対処法

飲食業は体力的にも精神的にもハードな仕事です。
人間関係やクレーム対応は、どれだけ真面目に働いていても避けられない場面があります。

ただ、ストレスのすべてを「我慢」や「根性」で乗り切る必要はありません。
正しい向き合い方と環境調整で軽減することが可能。

ここでは、私自身の現場経験をもとに、飲食業でストレスを減らすための具体的な3つの対処法を紹介します。

事実と感情を分けて受け止める

飲食の現場では、怒鳴り声や理不尽な要求、キツい言葉にさらされる場面が多々あります。
しかし、そのすべてを自分への攻撃と受け止めてしまうと、心が持ちません。

はな
はな

自分の事を思って言ってくれている事も多いからね。

まずは「事実」と「感情」を分けて捉える意識が大切です。

※事実:ミスが起きた・お客様が怒っている・オーダーが遅れた。
※感情:怒られてショック・責められているように感じた・不安になった。

自分の感情を「事実」と混ぜてしまうと、冷静な判断ができず、余計なストレスを背負い込む原因になります。

たかし
たかし

僕も昔はそうだったけど、誤り癖がついてたりするとしんどいからさ。


これは自分が悪いのか?それとも状況なのか?と一歩引いて客観視する習慣をつけると、心のダメージは断然減ります。。

一人で抱えず共有・相談する

飲食店では、自分だけが頑張ってしまう人ほど消耗しやすい傾向があります。
トラブルや理不尽なクレームに遭ったときも、一人で抱え込むと

・不満がたまる。
・孤立感がある。
・モチベーションが続かない。

このような状態になる前に、上司・同僚に早めの連絡、相談が大切です。

はな
はな

真面目で責任感の強い人ほど、抱え込んじゃうからさ。

たかし
たかし

僕も以前は頼る事が苦手だったけど、信頼することも大事だよ。

弱音を吐きたくないと思う人もいますが、これは弱音でもなんでもないこと、店全体をよくする大事な仕事のひとつ。

一人で抱え込んで悩み苦しんでも誰にも徳が無いこと、状況が悪化する前にできるだけ早く伝えることが大事です。

改善されないなら環境を変える

大事なことは、”自分の人生を、小さな世界に支配されない”という視点です。
いくら努力して、がんばっても

・店長や上司が助けてくれない。
・理不尽な対応が続く。
・犯人探しが日常化している。

そんなときは、自分を責める必要はありません。
環境を変える選択肢を持つことも、立派な対処法です。

はな
はな

同じ場所で同じ人としか会ってないと視野が狭い事にも気づけないよ。

たかし
たかし

僕は何度も店を移動してきたけど、その度に気づきがあって勉強になったよ。

転職・独立・異動など、自分に合った働き方を探すことで、ストレスの根源から離れることもできます。
今いる現場を変えるより、自分が居場所を変える方が早く解決します。

まとめ|飲食業の人間関係の原因は、あなたの責任じゃない

飲食業は人との関わりが大部分を占めるからこそ、仕事内容よりも人間関係で疲弊する人が多い業界です。

閉鎖的な職場環境・上下関係の強い文化・理不尽なクレーム対応など、個人の努力だけではどうにもならない構造的なストレスがあります。

今回お伝えしたように、それは「自分が悪い」からではありません。
ですが、多くの人が同じような悩みを抱えているのが現実です。

この記事のおさらい

事実と感情を分けて受け止める
 → 起きた事と思う感情を冷静に整理する。
一人で抱えず、共有・相談する
 → トラブルはチームの課題。早い共有が需要。
改善されないなら環境を変える
 → 自分を犠牲にするより、働きやすい場所を選ぶ勇気を持つ。

やりがいの持てない現場で我慢を続けても、心がすり減るだけです。
つらいと感じる環境を変えることは、逃げではなく前向きな選択。

はな
はな

何度だって、自分にあった場所を探したっていいんだからさ。

たかし
たかし

僕もつらい時期あったけど、過ぎてみれば何てことないよ。

飲食業界には、働く人を大切にしてくれる職場もたくさんあります。
一歩踏み出せば、もっと心が軽く自分らしく働ける環境を選ぶことができます。

一緒にがんばりましょう!応援しています!

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