飲食業は体力的にきつい?限界になる前に知ってほしい現場のリアルと対策法

飲食業は体力勝負と言われます。
毎日の激務に、疲れを引きずったまま朝を迎えてはいませんか?

若い頃は「気合でなんとかなる」と思っていても、年齢を重ねるにつれて、体が悲鳴をあげる瞬間は確実にやってきます。

たかし
たかし

体力は若さの特権、徐々に失われていくからね。


19歳から飲食業界で働いてきて、20代のころは朝から晩まで立ちっぱなしでも問題ありませんでしたが、30代、40代に入ってからは徐々に疲れが残るようになりました。

はな
はな

現場仕事を、何十年も続けるのはホント大変なことだよね。

・飲食業がなぜ体力的にきついのか。
・実際にどんな場面で疲労を感じやすいのか。

その対策や対処法についてお伝えします。

この記事を読んでわかる事

・飲食業が“体力勝負”と言われる理由
・年齢とともに変わる飲食現場の負担
・飲食業を長く続けるために知っておきたい選択肢

飲食業が“体力勝負”と言われる理由

長時間の立ち仕事と体への影響

はな
はな

一番の原因は、なんといってもハードな立ち仕事だよ。

開店のセッティング、仕込みから営業、片付けまで座る時間がほとんどなく、1日10時間以上立ちっぱなしということも珍しくありません。

たかし
たかし

ピークの時間帯の運動量はハンパないからね。

僕自身も、朝の仕込みから深夜の片付けまで休む間もなく動き続け、帰宅したらベッドに倒れ込むだけの日々を経験してきました。

若い頃はなんとか耐えられても、年齢を重ねるごとに

・膝の痛み
・腰のだるさ
・疲労が抜けない感覚

これらの動作が積み重なることで慢性的な腰痛や膝痛を抱える人も少なくありません。

たかし
たかし

まだ二十代の先輩もヘルニアで苦労してたよ。

さらに、飲食業は「座って一息つく」という時間が取りにくいため、休憩時間もまともに取れないことが多い。

仕込みが間に合わない時などは特に、休憩が取りずらくなります。

このような状態が日常的に続くと疲労がどんどん積み重なって、体調に支障が出ることにつながります。

重い荷物・納品作業が与える負担

 
 

毎日のように納品される重い荷物を運ぶのもキツイ。

・ビール樽20㎏以上
・米、業務用調味料はあわせて10㎏超え
・鮮魚の発砲スチロール10㎏以上

たかし
たかし

納品が多い時は、それだけで時間も体力もとられるよ。。

週末・連休ともなれば、食材がまとめて届き納品するだけで同じ場所を、何往復もすることになります。

はな
はな

若い時は運動かわりになるけど、年を重ねるとつらいよ。

こうした場面は現場では日常茶飯事で、慢性的な肩こりや関節痛にもつながる原因になります。

・忙しい時間帯に慌ててビール樽を持ち上げる。
・食材を抱えたまま狭い通路をすり抜ける。
・高い棚に重い鍋をしまう。

特にこのような、日常的に繰り返し起きる行動には十分に注意が必要です。

たkし
たkし

持病を持つと、このさき何十年も付き合わないといけないからさ。

体力的な辛さが「飲食業を続けるのは無理」と感じるきっかけになることが多いです。

厨房の過酷な温度環境(夏・冬)

飲食業のきつさを語るうえで外せないのが、厨房の過酷な環境です。

ガスコンロ・フライヤー・オーブンがフル稼働している中、何時間も動き回りサウナよりも過酷な状態になります。

たかし
たかし

夏の厨房は、灼熱地獄だよ。

汗は滝のように流れ、制服はすぐにびっしょり。
エアコンを効かせても、火の前に立っているスタッフになんの意味もありません。

はな
はな

夏もきついど、冬も相当なつらさがあるよ。

冬場はホールや入り口付近で働くスタッフもつらい思いをします。

外気が直接入る立地だと、ドアが開くたびに冷気が流れ込み足元から冷えてきます。

業態によっては、制服が薄着だったり、サンダルもあるので余計につらい。

厨房も一見暖かそうに思われますが、仕込み中や火を使わない時間は急激に室温が下がり、汗をかいたあとは体が冷えて体調を崩すケースが良くあります。

真冬の水道水の冷たさは、手の感覚なくなるよ。

”夏の暑さ・冬の寒さ”がさらに体力的に厳しいものにします

休憩が取りずらい飲食現場の実情

飲食業で働く人なら誰もが感じるのが、休憩を取りにくいという現実です。

 
 

忙しい日はゆっくり座って休む暇もないよ。

ランチやディナーのピークタイムは、数時間立ちっぱなしでひたすら動き回ります

休憩の時間」になってもお客様が来店すれば、すぐ呼び戻されることもあります。

たかし
たかし

そのままズルズル休憩なし!なんてざらだよ。

表向きには休憩時間があっても

・買い出しを頼まれる。
・納品のチェックを指示される。
・発注業務をする。

実際には働き続けているケースも多いです。

たかし
たかし

“休憩=仕事の延長”になってるのが現状だよね。

こうした休憩が取れないことで起きる問題が

・疲労が取れず、翌日以降も疲れが残る。
・集中力が落ちてミスが増える。
・食事をきちんと取れず、体調を崩しやすい。

僕自身も、休憩時間でまかないを3分で胃に流し込んで、すぐまた仕事に戻る日々を過ごしました。
「休憩した気がしない」という感覚は、多くの飲食スタッフが共感する部分だと思います。

年齢とともに変わる飲食現場での負担

30代・40代で感じる体調変化

たかし
たかし

20代の頃は、どんなに疲れてても一晩寝れば回復したな。

年齢を重ねれば体力は衰えます。
20代の頃はバリバリ働いていた人でも、30代、40代となると同じにはいきません。

一晩寝ても前日の疲れが抜けず、疲労感が残ったまま仕事をするので集中力も散漫になります。

体力的な事も考え、今後のキャリアが不安になる時期でもあります。

働き方そのものを見直すきっかけにもなります。

繁忙期に集中する現場スタッフの疲労感

年末年始・GW・クリスマス、飲食店の稼ぎ時はスタッフにとって疲労がたまりやすいシーズンになります。

たかし
たかし

必ずクリスマスの時に、体調悪くして休む先輩いたな。

はな
はな

飲食業は繁忙期に混雑する時間帯が集中するんだよね。

・通常よりも仕込み量が増える。
・混雑する時間帯が多くなる。
・休みが取りずらくなる。

売り上げ増加に反して、現場スタッフには過酷な労働環境になります。

慢性的な人手不足の飲食現場

飲食業界では人手不足が常態化しています。

たかし
たかし

繁忙期に限って、急遽スタッフが辞めたりするんだよ。

はな
はな

日頃からの過酷労働のしわ寄せだね。

・ホールとキッチンは掛け持ち、本来2~3人で回すべき仕事量も一人。
・社員は店長一人、学生バイトの休みが重ねってシフトが組めない。
・仕込みから閉店作業まで通しで一人。

閑散期は問題なく営業できていても、いざ繁忙期になると人材不足問題は深刻なダメージを受けます。

飲食店経営では、繁忙期を見据えた体制を閑散期から取れているかがポイント。

こうした状況が続けば、体力的な負担は何倍にも膨れ上がります。

飲食業を長く続けるために知っておきたい選択肢

体力的に負担が少ない別店舗・業態に移るのも一つの方法です。

はな
はな

狭い世界にいないで、もっと視野を広げよう。

例えば
・カフェやベーカリー。
・セントラルキッチン 。
・大手チェーン店。
・系列の別店舗。

これらも立ち仕事ですが、居酒屋やレストランに比べると深夜営業が少なく、営業時間が短いため体への負担が軽い場合があります。

同系列の別店舗があれば異動希望をだして、環境が変われば気持ちも変わる事があります。

完全シフト制の職場に移るのもいい方法です。

大手や、他店舗展開している会社が経営している店では、人材を多く雇用している場合が多いのでシフト調整も比較的に余裕があります。

たかし
たかし

今までと違った環境に躊躇する人もいると思いますが、やってみると想像以上に「あってる」と感じる場合もあります。

役職・ポジションを変えて負担を分散する

飲食業で働いていて、こういう考えの人は周りにいませんか?。

・自分でやった方が早い。
・任せて失敗した時に責任取りたくない。
・教えるのが面倒くさい。

慣れない新人がやるより、熟練の先輩がやった方が正確で速いのは当然。
だからといって、すべてを自分でやっていると店が回りませんし、後輩は育ちません。

忙しい時ほど、オレがオレがになるんだよね。

はな
はな

お店は、自分一人で営業できないよ。

任せる事をしなければ、永遠に同じ仕事量をこなさなければならず、無駄に体力を削るだけ。
今いるポジションを後輩に継承していく事も大事な仕事です。

転職を検討する

もうこの店で仕事は続けられないと思ったとき、転職は自然な選択肢のひとつです。

例えば、同じ飲食業でも 店舗の規模や業態を変えるだけで、体力的な負担は大きく変わります。

ファストフードやチェーン店
マニュアル化が進んでいて調理や仕込みの負担が軽い。人員配置も多めで、一人にかかる責任や作負担が分散される。
ホテルや企業の社員食堂
営業時間が決まっていて深夜営業や不規則なシフトが少ない。ビュッフェ形式や定食形式が多く、ピーク時の負担も比較的小さい。
カフェやベーカリー
深夜営業がない分、生活リズムを整えやすい。客単価が比較的安定しているため、ホール・厨房とと時間に追われにくい。

たかし
たかし

どの業態で働くかで、仕事内容は全然違うんだ。

はな
はな

選択肢は、ほぼ無限大だよ。

まず 同じ業界内で無理のない店舗・業態に移る ことから考えてみるのが現実的です。

これまでの経験を活かしつつ、自分に合ったペースで働ける環境に移れば、「体力的に無理だ」と感じていた仕事も、まだ続けられる可能性があります。

独立起業して自分のペースで働く

独立の一番のメリットは、

自分で“体力の使い方”を設計できることです。
営業時間、定休日、席数、メニュー数、予約制の有無、仕込みの外注可否。

これらを自分で決められるだけで、毎日の負担は目に見えて変わります。

・夜遅くまでの営業はせず、昼営業中心にする。
・メニュー数を絞って仕込みや調理の手間を減らす。
・席数を少なくして余裕ある営業をする。

たかし
たかし

僕でもやれてるから、きっと大丈夫だよ。

勿論、リスクはたくさんありますが、いずれ自分の店を出したいと考えている方は挑戦してみる事をおススメします。

まとめ

飲食業は確かに体力的に厳しい仕事です。

若い頃は気合で乗り切れても、年齢を重ねると立ち仕事の重労働、厨房環境の厳しさに体が追い付かなくなる時が来ます。

「だから辞めるしかない」と考えるのではなく、働き方を見直すタイミングだと受け取るべきです。

働き方を見直してみる

・業態を変えて、深夜営業のないチェーン店、カフェやベーカリーに移る。
・現場から教育・マネジメント職にシフトする。
・他店舗・別業態へ転職して負担を減らす。
・独立して、自分で営業時間や働き方を設計する。

こうした選択肢を知っておけば、体力的に追い込まれたときでも「辞める」以外の道が見えてきます。

たかし
たかし

今日が人生で一番若い日だよ。

はな
はな

自分の未来のために動き出すなら、今がベストタイミング。

私は今日も、みなさんと同じ飲食の世界で働いています。

この記事を読んでいただい方が納得できる職場で、長く安心して働けるようになってもらえたら本当に嬉しいです。

今日からできる小さな一歩でも、踏み出していきましょう。

タイトルとURLをコピーしました